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創作トランプ

The Things 【ルール】

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 ボードゲーム、カードゲームには「正体隠匿系」と呼ばれる作品群があります。
 プレイヤーは自分の帯びている役割・役職、属する陣営などをプレイ中は隠していて、それを悟られないようにうまくプレイし、自分の勝利条件を満たすことが目的になります。

 例として『キャメロットを覆う影』が挙げられるでしょう。プレイヤーは伝説のアーサー王と円卓の騎士に扮してブリテン島に襲い来る闇の勢力と戦いますが、実はゲーム開始時に1人、すでに闇に堕ちた裏切り者が混じっている(可能性がある)のです。裏切り者は正体を隠し、キャメロット城を守るのではなく滅ぼすことを目指して暗躍します。

 もっとわかりやすいのは、いわゆる「人狼ゲーム」と呼ばれる多くの品で、これはテレビでも番組化されたこともあり、普段アナログゲームをプレイしない人でもご存知な方も多いと思います。プレイヤーたちはとある村の村人です。しかしその中にはやはり正体を隠した、夜な夜な人を食い殺すモンスター、人狼が混じっています。ゲームは昼の部と夜の部に分かれ、昼は村人たちが疑わしい人物を投票で選び、処刑します。夜は皆が顔を伏せた中、司会の指示に従い顔を上げた人狼プレイヤーが村人の誰かを選んで殺します。次々にゲームからプレイヤーが脱落していって…果たして生き残るのは村人か、人狼か? というサスペンスなゲームです。ルールによっては村人もまた特殊な能力、風変わりな勝利条件を持つ者がいるなど、推理と駆け引きの幅もいっそう広くなります。

 今回紹介する『The Things(ザ・シングス)』はトランプを使った正体隠匿系ゲームで、その題材をジョン・カーペンターの傑作映画『遊星からの物体X』に得ています。
 映画『物体X』は南極基地の隊員たちによる、奇怪な宇宙生物「物体X(作中、そして原タイトルでは英語でThe Thing)」との絶望的な戦いを描いた作品です。
 物体Xは高度な知性を持つ侵略的なエイリアンで、強力な身体変化と捕食同化・擬態能力を持っています。瞬く間に姿形を変えて生物を襲って食らい尽くすと同時に、その食らった生物へと形を同化させ擬態し、その姿や生前の振る舞いをコピーしてしまいます。すでに仲間の誰かはXかもしれない…人間に擬態したXの正体を見極めるのは容易ではなく、隊員たちはみるみる疑心暗鬼に陥ります。
 しかし、彼らはなんとしても人間に擬態した物体Xを倒さなくてはなりません。Xは細胞レベルで分割・増殖可能な生物で、もし南極よりもはるかに多くの生物、人間がいる場所に解き放てば次々と同族を増やしていき、試算では2万7000時間で全人類を同化し得る、と明らかになったからです。映画のストーリーが進むうちに、南極にいることをよしとしないXがそれを狙って人間に擬態したであろうことも判明します。

 このシチュエーションをゲームのテーマにしたのが本作です。
 参加するプレイヤーの誰かは物体Xですが、その正体は隠されています。人間の隊員と、それに擬態したXが生き残りをかけて戦う、というストーリーを、トランプを使った簡単なルールに落とし込んでいます。
 ただ、このゲームはboardgamegeek.に登録され、2009年にアップロードされたルールが現在もダウンロードできますが、完全なリリース版となるまでテストし切れていないことを作者のケヴァン・デイヴィス(Kevan Davis)氏も認めたままに放置されているようです。
 よって果たしてどこまでうまく動かせるルールなのか、何より面白いのかどうかに若干不安な面もあるのですが…見るかぎりとりあえずプレイは可能のようであり、そのテーマにもそそられるので、紹介することにしました。
 以下のルールはBGGにWitchfinder General氏がアップしたルールPDFから抄訳して記述します。
 また、そのファイルで作者のデイヴィス氏は「攻撃時のペアカードの扱い」「カードの交換」に関してEric Nussberger氏から有益なサジェスチョンがあったことを明記しています。

BGGの登録ページはこちら→http://boardgamegeek.com/boardgame/41173/the-things


【ゲームの概要】
『The Things(ザ・シングス)』は南極基地を舞台とする、人間と物体Xの戦いを描いたゲームです。
 残念なことに、ゲーム開始時点ですでに隊員の誰かはXとなってしまっています。基地の隊員であるプレイヤーは物体Xを駆逐し、この極地から脱出しなくてはなりません。
 擬態した物体Xとなったプレイヤーは、逆にこの場にいる人間を殲滅するのが目的となります。そして南極から文明社会を目指して離脱し、地球を征服するのです。

 隊員の誰がXなのかは、まず最初は配られた手札によって決定され、その後はカードの交換によって新たにXとなる者も現れます。彼(ら)は勝利のために、決定的な瞬間まで人間のふりをし続けるでしょう。
 物体Xとなっているのは誰か? 疑心暗鬼に陥る隊員たちの戦いが始まります。

【勝利条件】
・人間プレイヤー
 すでにXは倒されたと確信したら、人間のプレイヤーは救援の要請を宣言できます。そこでゲームは終了し、本当に生き残った隊員(プレイヤー)全員が人間であれば、人間側の勝利です。
 しかし一人でもXが混じっていた場合は、X側の勝利になります。

・物体Xプレイヤー
 Xとなったプレイヤーは人間を殲滅したと思ったら、南極からの離脱を宣言できます。この場合も生き残り全員がXであればX側の勝利、一人でも人間がいたら人間側の勝利です。

【プレイ人数】
 3人以上
(※テストプレイは主に3人で行われているが、デザイナーの理想としてはそれ以上、5人プレイあたりがベストになれば…とのこと)

【道具と準備】
 ゲームにはジョーカーを抜いたトランプ1組、52枚を使います。
 
 まず開始の準備に1組のトランプから、参加するプレイヤー各人に5枚ずつ配れるように、必要な枚数を取り出します。

 52枚のカードを表側を上にした一つの山にしてよくシャッフルし、上から1枚ずつ確認して黒い(スートがスペードかクラブの)カードであればそれを選び出します。そのようにして、元の52枚から黒いカードを「参加プレイヤーの人数の5倍、そこから1引いた数」の枚数を取り出して、ひとまとめの手札配り用の山とします。3人なら14枚、4人なら19枚、5人なら24枚…の黒いカードの山ができるでしょう。
 次に、作った手札配り用の山に、ハートのクイーンのカードも加えます

 手札配り用の山(何枚かの黒いカードにハートのクイーンを加えた物。プレイヤー3人では計15枚、4人では20枚、5人では25枚)ができたら準備完了です。
 各プレイヤーは場(テーブルなど)を囲むように席につき、ゲームを始めます。

【カードの持つ意味】
・黒いスートのカード=人間用カード
 スート(マーク)がスペード、クラブのカードは人間が物体Xを攻撃するために使うカードです。
 そのうちのキング、クイーン、ジャックの計6枚は「火炎攻撃カード」で、戦闘で特殊な効果を持ち、また手番アクションの「血液テスト」でも使用されます。

・赤いスートのカード=物体X用カード
 スートがハート、ダイヤのカードは物体Xが人間を攻撃するために使うカードです。
 こちらのキング、クイーン、ジャック6枚は「捕食攻撃カード」とされ、やはり戦闘時に特殊な効果をもたらします。

 手札がすべて人間用カード(スペード、クラブ)で構成されているプレイヤーは、人間です。
 もし手札に1枚でも物体X用カード(ハート、ダイヤ)が含まれているなら、そのプレイヤーは物体Xになっています。

・カードのランク
 カードに記されているランク(数値)は戦闘で使われた時の強さを表します。
 数は大きければ大きいほどよく、攻撃にも防御にも効果的です(※ルール原文には明記されておりませんがエースは1と考えるようです)

【初期手札を配る】
 適当にディーラーを決め、ディーラーとなったプレイヤーは手札配り用の山をよくシャッフルして、各人の手札が5枚ずつになるよう裏向きに配ります。残りのカードもシャッフルして、裏向きの山として場の中央に山札として置いておきます。
 全員に手札が配られ各人がその中身を確認したら、ディーラーの左隣の人から手番となってプレイ開始です。以降、ゲームは終了まで時計回りに各人へと手番が移っていき進行します。

 手札配り用の山には1枚だけ物体X用カード(ハートのクイーン)が入っていましたので、そのカードを手札に配られた人は開始時すでにXになっています。
 このゲームは「誰がXか?」を考えながらプレイするのが大事ですので、プレイヤーは他のプレイヤーに手札の中身を終了時まで見せない(言わない)ようにしてください。

【手番の進行】
 手番を迎えたプレイヤーは以下の4つのアクションのうち、どれか1つを選んで実行します。

1.捜索
 より有効な策や武器を求めて基地キャンプ内を調べるアクションです。
 手番プレイヤーは山札の一番上から1枚引いて、自分だけその表側を確認します。
 もしそれが物体X用カード(ハートかダイヤ)であった場合、手番プレイヤーが人間なら即座に裏向きに場に捨てます。それ以外の(引いたカードが人間用だった、あるいは物体X用カードを引いた手番プレイヤーがすでにエックスになっている)時は、先と同様にそのカードを捨てるか、それを手札に入れて別のカードを裏向きに捨てるかを選ぶことができます。

 また、手番プレイヤーが物体Xになっていて、山札から引いたカードと手札を合わせて1枚しか物体Xカードがない場合は、その物体X用カードを捨て札にはできません。そのようにして手札を人間用カード(スペード、クラブ)のみの状態に戻して、物体Xから人間に戻ることは禁止されています。

2.対話
 戦いを有利に運ぶべく、他のプレイヤーと意見を交換します。
 手番プレイヤーは自分の手札から1枚選んでそのランク(数値)を告げ、続けてそのカードと交換したいカードのランクを宣言します。
(例:誰かこっちの「4」と、「6」を交換できる人、いない?)
 交換に応じる人がいるようなら、手番プレイヤーはそのうちの一人を選んで、宣言したとおりに手札と手札を交換します。

 誰も交換に応じない場合は、手番プレイヤーは他のプレイヤーから1名を任意で指名し、強制で交換相手とします。
 指名されたプレイヤーは手札のうち1枚は裏向きに伏せて自分の前に場において保持しておき、手番プレイヤーは相手の手札の残りの4枚から無作為に1枚引いて、自分の手札から選んで宣言していたカードと交換します。交換後、指名されたプレイヤーは伏せておいたカードを自分の手札に戻してください。

 物体Xになっているプレイヤーには、この「対話」でのカード交換に少々制限があります。
 もし手札に1枚しか物体X用カード(ハート、ダイヤ)がない場合、それを交換相手に渡すことはできません。これは自分が手番で「対話」アクションを選んだ場合も、交換に応じた場合も、どちらも同様です。
 また、物体Xプレイヤーは強制交換に指名された時には、手札に何枚の物体Xカードがあるかにかかわらず、場に伏せておくカードは物体X用カードでなければなりません
(※これらの制限により、物体Xとなってしまったプレイヤーは人間に戻ることはない、ということになります!)

 カード交換の宣言、受け渡しではカードのランク(数値)について嘘をついてはいけません。交換する際にやり取りされる情報はランクだけで、スート(マーク)について公開する必要がないことに注意してください。
 ゲームが進行すると、後述する「攻撃」で起きる戦闘の結果、脱落するプレイヤーも出てきます。
 戦闘で死亡したと判定され脱落したプレイヤーは当然ですが、もはやカード交換に応じることはできません。

3.血液テスト
 誰がXか? 同化・擬態能力を持つ物体Xの存在を特定するため、隊員の血液を検査します。
 手番プレイヤーは手札から火炎攻撃カード(スペードかクラブ)を出して他のプレイヤーたちに見せた後、それをそのまま場に裏向きで捨て札し、テストする他のプレイヤーを指名します。そして、指名したプレイヤーの手札から1枚を無作為に引き、自分だけその表側を確認して相手に返却します。
 手番プレイヤー以外の人は、引いたカードを見てはいけません。

4.攻撃
 隊員はXだと目星をつけた相手を倒すべく、あるいは物体Xであれば満を持して人間を打ち負かそうと攻撃を仕掛け、戦闘が始まります。これは命がけの戦いです。
 手番プレイヤーは攻撃を仕掛ける相手を指名し、手札から好きな枚数のカードを表向きに場に出します。この時、他のプレイヤーもこの攻撃に同調するなら、その旨を他プレイヤーに伝え同じく好きな枚数のカードを手札から場に出します。
 指名されたプレイヤーは防戦するため、やはり同様に手札から何枚かカードを選んで出します。他のプレイヤーで防戦側に与したい者も、そのように宣言してカードを好きな枚数出すことができます。

 物体Xとなっているプレイヤーは手札を出し切ることはできず、必ず1枚は物体X用カード(ハートかダイヤ)を残しておかなければなりません
 また、どのプレイヤーも手札から火炎攻撃カードもしくは捕食攻撃カード(キング、クイーン、ジャック)を出す時は、どちらか一方しか出せず、たとえプレイヤーが物体Xで両方を手札に持っていたとしても併用することはできません(例えば、手札にハートのクイーン、クラブのキングがあったとしても、どちらかしか出せない)。

 防戦側がカードを出し終えたら、次は攻撃側が、さらにその後にまた防戦側が…と攻撃・防戦と二手に分かれて、カードを可能なかぎり望むまで出し続けることができます。
 プレイヤー全員がカードを出すのをやめたら(あるいは出せなくなったら)、このアクションは終わり、戦闘の結果が判定されます。

【戦闘とその結果】
1.通常の戦闘判定
「攻撃」のアクションが選択され、カードが出し終えられたら、その結果を判定します。
 基本的には出されたカードのランク(数値)を攻撃側、防戦側それぞれで合計し、その数を双方の攻撃力として比べることになりますが、それには以下の特別ルールが゜あります。

・一人のプレイヤーが同じランクのカード2枚を出した場合、その2枚は「カードのランクの3倍」と数えて攻撃力に加算します。例えばあるプレイヤーがスペードとクラブの6を出したなら、その2枚は攻撃力を計算するときには18とみなされます(6×3=18)。

・物体Xプレイヤーなら手札にハートとダイヤのカードも混在するため、同じランクのカード3枚もしくは4枚を出すことも可能です。この場合、3枚であれば「ランクの4倍」、4枚であれば「ランクの5倍」とみなして攻撃力に加算されます。例えばスペードとハートとダイヤの5をあるプレイヤーが出したら、攻撃力に加算されるのは20です。

 上の特別ルールも適用して攻撃側と防戦側の攻撃力を求めて両者を比較し、攻撃側の数が防戦側より大きければ攻撃側が勝ち、攻撃対象として指名されたプレイヤーは死亡したこととなりゲームから脱落します。防戦側の攻撃力が攻撃側と同じか、それより大きい時は何も起こりません。

2.火炎/捕食攻撃の判定
 もし戦闘でプレイヤーの誰かから1枚でも火炎、もしくは捕食攻撃カードが出されたら、判定にカードのランクは一切関係がなくなり、単純に双方の「火炎/捕食カードの枚数」を比較することになります。

 攻撃側の枚数がより多ければ、攻撃対象に指名されたプレイヤーは死亡し脱落します。
 防戦側と枚数が同じ、あるいは防戦側のほうが多い場合は、「攻撃」を仕掛けた手番プレイヤーが反撃にあって死亡、脱落することになります。

 以上、「1.」と「2.」どちらの判定でも、攻撃されて死亡、脱落したプレイヤーはすべての手札を裏向きで場に捨て、以降はゲームに参加できなくなります。脱落したプレイヤーはゲーム終了まで自分が人間だったのか、それともXだったのかを他のプレイヤーに伝えてはいけません

【補充】
 アクションが終わったら、手番プレイヤーから順に時計回りで、まだ脱落していないプレイヤーは手札が再び5枚になるように山札の上から引いていきます。
 この時、人間のプレイヤーが物体X用カード(ハート、ダイヤ)を引いたら、即座にそのカードを他のプレイヤーたちに見せ、その後場に裏向きに捨てて、山札から新たに引き直します。
 物体Xプレイヤーが物体X用カードを引いた場合は、そのまま手札に入れるか、人間プレイヤーと同様にいったん公開して、場に裏向きに捨てるかのどちらかを選択できます。

 山札がなくなったら、捨札を集めてよくシャッフルし、これを新たな山札としてゲームを進めてください。

 全員の手札が5枚に戻ったら手番が左隣のプレイヤー(脱落したプレイヤーは飛ばす)に移り、ゲームの終了まで上記の手順を繰り返します。

【ゲームの終了】
 ゲーム終了のタイミングは、プレイヤーの決断と宣言によります。
 これには以下の二通りがあり、そこで人間か物体Xか、勝敗が決します。

1.救援要請
 人間プレイヤーはゲーム中にいつでも、救援機の出動を無線で要請する決断を下し宣言できます。
 これを宣言したプレイヤーは自分が人間であることを示すためすべての手札を場に表向きに出し、他のプレイヤーも同様に手札を公開します。
 生き残りのプレイヤー全員が人間であれば、人間の勝利です。もしその中に1人でも物体Xがいたら、Xが文明社会に解き放たれることとなり、物体Xの勝利となります。

2.南極からの離脱
 物体Xとなっているプレイヤーはゲーム中にいつでも、密かに建造した空飛ぶ円盤に乗り、この極地から離脱して文明社会を目指すことを決断し、宣言できます。
 これを宣言した場合も上と同じくすべてのプレイヤーは手札を公開することとなり、生き残りの全員がXであれば、物体Xの勝利です。もしその中に1人でも人間がいたら、彼(彼女)は円盤の操縦をサボタージュし破壊、離脱を阻止してしまいます。そうなればXは極寒の南極に封じられ、人間が勝利します。
(※特に明記はないのですが、途中で脱落したプレイヤーもまた人間だったか物体Xだったかで勝利、もしくは敗北とされるようで、脱落したプレイヤーは問答無用で負けというわけではないようです)

【カードの交換について】
 以上で公開されてるルールの紹介は終わりですが、作者が提案している手番アクション「対話」でのバリエーションについて触れておきます。
 このゲームはテストプレイ進行中にルール更新が停止した状態のため、ルールが煮詰めきれていません。作者は「対話」時の交換について、もう少し宣言の仕方を制限のゆるやかなものにしてもよいのではないかと考えていたようです。

・「対話」を選択した手番プレイヤーは自分の欲しいカードのランクを告げ、さらにどのランクのカードとなら交換できるかを宣言する。
(例:5のカードが欲しいんだけど、2か3と交換しない?)

 この作者曰く「カタンの開拓者的スタイル」を採用すると、カード交換はより交渉の余地が生まれるようにも思われます。お好みでこのバリエーションを使ってみてもよいでしょう。


 この『The things(ザ・シングス)』、原作フィクションのあるテーマを扱うには少々ビジュアルリソースに乏しいトランプゲームとしては、かなり頑張って元の映画の要素を盛り込んでいます。
 仲間の誰かが実は敵というサスペンス要素がなくては『物体X』じゃないだろう、というのは無論のこと、映画をご覧になった方には申すまでもなく、ルールに登場するアクションは基本的に映画のイメージに則っており、例えば「血液テスト」は作中で重要な、Xを識別するための決定打となる要素になっていました(それに比べるとこのゲームの場合はテストの精度が落ちていますが)。物体Xが離脱に用いる空飛ぶ円盤も映画に登場するアイテムです。
 他にもゲームメカニズムのベースにあるトランプのスートの色、赤と黒でXの増殖を表現する、というアイデアには光るものを感じます。

 この記事の最初に述べたように、このゲームはやや未完成な状態です。
 おおまかに見て不安を感じる箇所としては、物体Xプレイヤーが仲間を増やす手段が「対話」アクションでのカード交換しかありえず、果たしてこれがちゃんとゲームとして機能するか、といったことが挙げられます。逆に人間プレイヤーが「対話」を選択するメリットに乏しそうだということも考えられますね。
 さらに言うと、プレイ人数が3人はともかく、それ以上に関してテスト不足というのも気になります。

 実はBGGのフォーラムではBehrooz Shahriari氏がこのゲームのハウスルールについて投稿しているのですが…氏はかなり継続してこのゲームをテストし、一定の評価が得られるハウスルールを仲間うちで採用していたようなのですが、如何せん、ご本人の記憶が曖昧になってしまったようで、記述の歯切れが悪く、迷ったのですが本ブログのルール紹介にはそれらを取り入れることを見合わせました。
 うかつにルールの記述に取り入れると、情報が錯綜して把握しづらいものになりそうだったからです。
 しかし、Shahriari氏の提案するハウスルールは、

・「対話」のアクションで応じるものが現れなかった場合は、手番プレイヤーは「捜索」のアクション(山札をドロー)して手番を終える。
・参加プレイヤーが4人、もしくは5人以上の時は使用するトランプを2組(104枚)にする。
・4人、もしくは5人(あるいはそれ以上)の時は最初の手札配り用のカードに入れる物体X用カードをハートのクイーンだけでなく、さらにもう1枚(あるいはそれ以上)加える。
・「捜索」アクションの捨て札のみ、表向きに捨てる。捨て札は裏向きのものと表向きのもの2つに分けておき、山札がなくなったら両方を合わせてシャッフルし新たな山札にする。
・「攻撃」によって起きる戦闘時に、火炎/捕食攻撃カードは影響しない(※明記されていないが戦闘は通常判定のみ、火炎/捕食カードのキング、クイーン、ジャックはそれぞれ13、12、11とランクを数えると思われる)。

 といった検討の余地のある記述が盛り込まれているので、興味のある方は参照してみるとよいでしょう(Shahriari氏のフォーラム記事はこちら→http://boardgamegeek.com/thread/397141/house-rules-recovery-in-progress

 最後に、このゲームと同じく映画『物体X』を扱った、というよりも間違いなく原作としているゲームがBGGに登録されているのも紹介しておきます。
 その『The thing』(とその拡張セット『The things』)は映画のスクリーンショットを使用したオリジナルカードとダイスを使うゲームで、フリーゲームとして発表されたものとしては評価が高く、BGGのP&P(プリント&プレイ、印刷して自作)ゲームの2011年ゴールドアワードを受賞しています。
 元はフリーで現在でもルールの入手、カードの自作が可能ですが、好評を得てカードセットが販売されており、今やフリーゲームというより立派な市販ゲームといえるでしょう(ですので、本ブログではルールの抄訳や紹介をしません)。

基本セット『The thing』のBGG登録ページはこちら→http://boardgamegeek.com/boardgame/75828/the-thing
拡張セット『The things』のBGG登録ページはこちら→http://boardgamegeek.com/boardgameexpansion/76741/the-things

 映画『物体X』のシーンをあしらったカードを見れば、欲しくなる人もきっと多いのではないでしょうか。
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